1 クリニックの基本計画や診療コンセプトの決定
開業にあたっては、基本となるコンセプトをしっかりと決めておくことが重要です。
コンセプトは端的に申し上げれば先生がどんな医療を提供していきたいかということです。
それは「なぜ開業するのか」という自分への問いかけから浮かび上がってくることもあります。
「勤務医時代にはできなかったことがしたい」、「しがらみのない中で仕事がしたい」ということもあるでしょう。
さらに具体的に「もっと自分の専門性を活かしたい」、「かかりつけ医として地域の健康増進に貢献したい」、「収入をアップさせたい」等々の希望もあると思います。
こうした「やりたいこと」「やりたくないこと」を明確にしなければ、診療内容はどこまで広げるのか、医療機器はどんなものが必要か、また立地はどんな場所が良いか(地域性や、病診連携をする場合の病院との距離感)を決めていくことができません。
★クリエイトのコラボレイト開業「メディカルプラザ」の場合★
私たちはドクターの希望を踏まえつつ、安定した経営が実現できること、地域の方が良質な医療を受けられることをベースに、コンセプトの明確化からお手伝いいたします。そのベースとなる様々な情報もチームとして各分野の専門家が共有いたします。
2 診療圏調査の実施
クリニックの基本計画や診療コンセプトおよび先生のご希望に沿って、理想の開業地をピックアップし、そのエリアでの競合の有無や昼夜別、世代別の人口、世帯数、さらに近隣の商業施設や学校、企業などの状況を調査・分析を行い、来院患者数の予測を行うことが「診療圏調査」です。
開業候補地の選択の基準として、
- ターミナル駅周辺
- 人通りの多い駅前
- オフィスビルや商業施設等のビル内
- 大学病院やセンターなど専門性の高い医療機関と連携の取りやすい立地
- 郊外の住宅密集地
- 公共交通機関の便がよく、駐車場も広くとれる立地
などが考えられます。
診療科目やドクターがやりたい医療のスタイル、ターゲットとなる患者層、必要な医療機器、スタッフの募集のしやすさ、そして先生ご自身の通勤時間等を鑑み、候補となる立地をピックアップし、診療圏調査を行って開業地の選定を進めます。
★クリエイトのコラボレイト開業「メディカルプラザ」の場合★
神奈川を中心とした一都三県の「メディカルプラザ」候補物件の中から先生のコンセプトや診療圏調査の結果等をもとに好適と思われる物件をチョイスし、提案いたします。
現状、候補地がピックアップできなかった場合も先生のご希望に応じて、医療ビル計画・医療モール計画・住居型介護施設内医療モール等、クリエイトエスディーのネットワークの情報の中で先生のご要望にマッチした物件を独自にコーディネートし、ご紹介いたします。
3 開業物件のタイプ(テナント・戸建て・建て貸し等)の選定
診療圏調査も踏まえた開業地の選定と並行して考えなければならないのが、開業物件のタイプの決定です。
クリニックの施設の形態としては、「テナント」「土地や建物を購入しての戸建て」「定期借地権による戸建て」「建て貸しによる戸建て」等があります。
「テナント」はオフィスビルや商業施設、医療ビルの1室に入居して開業する方法です。
他のタイプに比べて比較的コストを抑えた開業ができます。
また希望する立地での選択肢も他のタイプに比べ、比較的多いと考えられます。
「戸建て」での開業にはいくつかの形態があります。
資金に余裕がある場合は、「土地建物を購入しての戸建て」が考えられます。
すでに土地を所有していたり、親や親せきから譲り受ける予定がある場合も考えられます。
建物を新築する場合は予算内である程度、自由に間取りや内装を決めることができます。
「定期借地権による戸建て」は土地を借り、そこに建物を建てて開業する方法です。
ただし、土地には借りられる期間が決められており、契約期間が過ぎたら更地にして返還しなければなりません。
建物は自由に建てることができ、土地の購入に比べて圧倒的にコストがかからずに済みます。
「建て貸しによる戸建て」は、地主が建物を建て、それをテナントのように保証金と家賃を払って開業するものです。
建物を建てる際には先生の希望を反映できます(一部、内装工事を医師持ちにするパターンもあります)。
手間はビル診と似たようなもので、初期投資も少なくて済みますが、駐車場を広く取れるなどのメリットがあります。
一方、解約条件が厳しく、途中解約の場合、残り期間も家賃の支払いを求められる場合があります。
★クリエイトのコラボレイト開業「メディカルプラザ」の場合★
「メディカルプラザ」は基本的にはテナント物件となります。
しかし、物件によっては間口の広さや天井高を確保することができ、ドクターの要望に合わせて大きく間取りを変更することも可能ですので、物件によってはCTやMRIなど大型の医療機器の設置も可能になります。
初期投資を抑えつつ、戸建てによる開業に近いことができる物件もあります。
4 事業計画の立案
開業の立地や形態などのイメージが固まったら、それに必要な資金等を踏まえて事業計画を立てていきます。
この事業計画は開業資金調達にも関わってきますから非常に重要です。
ひとつには、ドクター自身がしっかりとお金の流れを把握しておくために、一番厳しい状態を想定した経営計画を立てておくことが大切です。
あわせて金融機関からの資金調達のための事業計画書も必要です。
この事業計画書は基本計画やコンセプトをベースに物件にかかる費用(購入や建築あるいは賃料、内装工事等にかかるもの)、必要となる医療機器の見積もり、人件費、リース代、医薬品、医療用消耗品費、さらに先生ご自身の生活費や交際費などの概算を基に作成します。
この計画書により損益分岐点がわかり、そこから1カ月にどのくらいの患者さんを診療してどのようなクリニック経営をしていけば黒字になるかがわかります。
事業計画書の作成は、先生自身で作成することはなかなか難しいものです。
医療関係に強い税理士などに相談して作成を依頼するのも良いでしょう。
各種事業者が作成してくれる場合もありますが、融資を実現することを最優先に甘い見積もりになってしまわないように注意したいものです。
★クリエイトのコラボレイト開業「メディカルプラザ」の場合★
税理士などの専門スタッフとも連携しつつ、開業候補地での患者需要予測と自己資金・物件費用等を加味した経営計画・収支シミュレーションを作成します。
5 開業資金の調達
自己資金が十分にあればそれに越したことはありませんが、多くの先生の場合、開業資金は金融機関等からの借り入れで調達しています。
金融機関としては都市銀行、日本政策金融公庫などがあります。
ちなみに医療機器をリースにする場合、あまり利用しすぎると月々の費用が割高になる可能性がありますので注意する必要があります。
都銀に関しては事業計画を精査し、担保や連帯保証人が求められる場合もあります。
各都道府県の信用保証協会を保証人とできれば、都銀での借り入れは比較的スムーズになりますのでアプローチしてみるのも良いでしょう。
日本政策金融公庫は新規開業資金に関し、積極的に取り組んでおり、戸建てなど大きく調達が必要な場合でなければ十分に資金調達が可能です。
ちなみに、親族間で資金を借りる場合でも返済する前に税務調査が入ると贈与とみなされ、多額の贈与税が発生してしまいます。
親族からの借り入れであっても、借り入れ側(ドクター)と貸し付け側(親族)の間で法律に則った手続きをしておく必要がありますので、税理士等に相談しておくのが良いでしょう。
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税理士などの専門スタッフと連携しつつ、作成した事業計画をもとに資金計画、資金調達のサポートを行っていきます。
6 設計・施工業者の決定
戸建ておよびテナントの場合の内装の設計・施工に関しては、医療を専門に手掛けている、あるいは医療専門の部署がある内装業者を選定することをお勧めします。
医療分野の経験が豊富であれば、多くのノウハウの蓄積がありますので、先生のコンセプトに基づいた診療体制に対し、より効率的なレイアウトや患者さんに優しい内装などを提案してもらえます。
医療の分野に経験が浅いとトイレの位置、スタッフの動線、医療機器に必要な電源の確保などが考慮されておらず、非効率になり、後々経費がかさんでしまう場合もあります。
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レイアウトの作成に関してはネットワークにより、医療建築のエキスパートをご紹介します。
その物件やドクターの基本構想に最適なチームを編成し、取り組みます。
なお、クリエイトエスディーがご紹介する医療モールに関しては、トイレなどの水回りに関わる上下水道の配管、大きな電力を必要とする医療機器用の電源などは、あらかじめ整備されていますのでご安心いただけます。
7 医療機器の選定
医療機器の選定に関しては、基本的には先生が行いたい医療に必要な機器を揃えることになりますが、コストとのバランスを考えることも必要です。
たとえば高額の最新検査機器を導入すれば、それが差別化になり、集患につながる場合もあります。
一方、その機器の「元を取る」ため(あるいは維持のため)、より増患を図らなければならない場合、先生ご自身に心身両面の負担がかかってしまうこともあります。
開業当初の数年は、コストパフォーマンスを重視しながら、必要な医療機器を選定していき、軌道に乗ってから次第に機器を増強していくという計画を立てていくのも有効です。
また、中古の医療機器でスタートするという手もあります。
一方、電子カルテなど機能が日々進歩しているものは効率化にもつながるため、最新のものの方が良いかもしれません。
詳しくはこちらもご参照ください。 → 開業のポイント➁ 医療機器選定のポイント
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ドクターの診療システムに合った、また患者やスタッフ動線を物理的・心理的の両面から配慮した施設の完成に向けて、導入機器・備品の選定をし、設計に落とし込みますので、失敗の無い施設造りのサポートが可能です。
8 スタッフの募集・採用
診療科目やドクターが行う診療によって、スタッフの人数や構成は異なります。
開業にあたってつながりのあるスタッフを連れてくる場合は別ですが、通常、新規に募集することになります。
募集方法としてはハローワーク、各種業者の求人広告、折込チラシなどが考えられます。
募集は開院前に行い、開院2週間前には研修(電子カルテの使い方等を含め)を済ませておきたいので、そこから逆算して求人活動を行う必要かあります。
一方、開院前の先生が 忙しい時期に求人に関わる業務をするのは大変です。
応募はどう受け付けるのか(電話かメールか)、履歴書の受付先をどうするのか、面接ではどんなことを聞けばいいのか(あるいはどんなことを聞いてはいけないのか)等々、難しい部分もあります。
スタッフ採用に関しては、ある程度、広告会社や税理士事務所、社労士事務所に依頼し、ドクターは2次面接以降から関わる、というようにすることがいいかもしれません。
一般に、開業後の募集よりは、新規開業の際の募集の方が、スタッフの応募数は多い傾向にあります。
事業計画などから適正なスタッフ数を割り出し、できれば最少人数で始めるのがよいでしょう。
パート等で人件費を抑えるのも一考です。
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人材募集の専門業者と連携しスタッフの求人、採用業務から人事労務に至るまで先生の要望を十分に理解し、忙しいドクターに代わってお手伝いをいたします。
9 広告宣伝の展開
スタッフの求人広告が出るタイミングでは何らかの形でホームページが公開されていることが望ましいといえます。
一方、医療機関の広告に関しては様々な法規制がありますので注意が必要です。
保健所や近隣の医療機関からの注目もあります。
医院の広告宣伝について経験があり、熟知した広告業者を選ぶことが重要です。
詳しくはこちらもご参照ください。→ 開業のポイント➂ 医院開業の広告について
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医療に特化した広告会社、ホームページ制作・運営会社をご紹介します。SEO対策などによる集患・増患対策まで、アドバイスおよびサポートをしてまいります。
10 各種届出・申請業務
保健所等、各種届出・申請業務は、コンサルタントや設計事務所、税理士が代行してくれるものもあります。主に以下のようなものがあります。
- 保健所・消防署への事前相談(内装設計が確定した段階でチェックを受け、問題がないかどうかを確認しておきます)
- 保健所への開設届などの提出
- 税務署への届出
- 厚生局への申請(保険診療を行う場合)
- 労働保険加入の手続き
- 社会保険加入の手続き
- 医師会への入会届(入会を希望する場合)
- 消防署による防火管理講習の受講
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開業にあたっての諸手続きは非常に煩雑で、かつ漏れが許されないものも多くあります。
各部門のスペシャリストが代行できるものは代行を、ドクターでなければならないことに関してはアドバイスおよびサポートをいたします。
11 スタッフ研修・電子カルテ研修
内覧会の2~3週間前にはスタッフ研修を実施します。
顔合わせを済ませ、クリニックのコンセプトを共有し、スムーズに診療業務が進行する環境を作りましょう。
必要な医療備品や消耗品、事務用品など、スタッフと相談し、発注しておきます。
またこのタイミングで電子カルテの研修を行います。
できれば診療所での様々な業務に関し、少しずつでよいので、ルールやマニュアルを作っていくことが望ましいでしょう。
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院内のルール、マニュアル作りにつきましては、ドクターのご要望に応じて、社労士事務所や専門業者と連携してサポートいたします。
12 内覧会の開催
内覧会当日は、基本的にドクターは白衣、スタッフはユニフォーム等を着用して来訪いただいた方の応対をします。
クリニックの簡単な情報を付したポケットティッシュや院内チラシ、グッズなどの記念品を用意する場合もあります。
詳しくはこちらもご参照ください。→ 開業のポイント④ 内覧会実施のポイント
★クリエイトのコラボレイト開業「メディカルプラザ」の場合★
内覧会の開催にあたっては準備段階から企画の提案も含め、一緒に進めさせていただき、当日もお手伝いいたします。
チラシ等による内覧会の告知もご提案いたします。
開業当日
ご開業当日は各業者の方があいさつに来たり、様々な患者さんが来たりで、焦る場面もあるかもしれませんが、準備をしてきたならば大丈夫です。
おつり用の現金を用意しておくなど、細かなことで意外とバタバタするものなので、シミュレーションを行っておくのが良いでしょう。
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いよいよ開業です。おめでとうございます。「メディカルプラザ」に笑顔が集い、地域の皆様の健康を守る存在として、末永く先生のクリニックを引き続きサポートしてまいります。
◆クリエイトエスディー版 開業の流れ◆(参考)
開業をお考えのドクター
まずはクリエイトエスディーのお問い合わせフォームでご登録ください。
秘密厳守にて、ご希望の開業時期や地域、また資金の条件、開業コンセプトなどについてご相談を承ります。
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クリエイトエスディー・コラボレイト開業物件候補のご提案
クリエイトの約700店舗の既存店、さらに年に約50店舗を予定している新規店の中から、1次診療圏調査による競合医療機関や地域性を踏まえ、先生の希望や条件、コンセプトに合致する物件・案件の候補をご紹介・ご提案し、検討いただきます。
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ご検討
ドクターの目指す医療の形、経営方針などをもとにご検討ください。
→ご参考ページ 開業の流れ01 開業の流れ02 開業の流れ03
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クリエイトエスディー・コラボレイト開業物件での
開業をご希望される場合
開業候補地での患者需要予測と自己資金・物件費用等を加味した経営計画・収支シミュレーションを作成します。
立地条件や競合医療施設調査、院内スタッフ構成、資金計画、資金調達サポート等を協力業者とチームを組んで行います。
→ご参考ページ 開業の流れ02 開業の流れ03 開業の流れ04 開業の流れ05
ドクター毎、それぞれにつきまして、最適のプロジェクトチームを構成して、開業を支援します。
クリエイトエスディー・コラボレイト開業物件以外での
開業をご希望される場合
医療ビル計画・医療モール計画・住居型介護施設内 医療モール等、弊社のネットワークの情報の中で先生のご希望ご要望に合った 物件・案件・業者をご紹介します。
※弊社は調剤薬局支援で参画いたします。
→ご参考ページ 開業の流れ02 開業の流れ03 開業の流れ04 開業の流れ05
それぞれが医療に特化した協力事業者をご紹介いたしますので、安心してお任せください。
ドクターがクリエイトエスディーに
お任せいただけること
クリエイトエスディー・コラボレイト開業物件での開業であっても、それ以外の物件での開業であっても、ドクターのご希望に応じて、クリエイトエスディーは質の高い開業支援サービスを提供いたします。
物件取得・賃貸契約
各物件の信頼おけるオーナー様や協力業者の紹介条件、賃貸の場合の期間・制約等をドクター側のご意向に沿って交渉・サポートいたします。
建築施工・内装施工
レイアウトの作成:医療建築のエキスパートをご紹介
( ネットワークより物件やドクターの基本構想に最適なチームを編成します。)